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冷え症の治療

寒さが身に沁みる季節になってきました。この時期、健志堂に肩こり腰痛等でお越しになる患者さんに、手足の冷え・腰やお腹の冷えをお持ちの方が多く来られます。

体質だから仕方がないとあきらめている方も多く、「冷え症は治りますよ」というとびっくりされる方もいます。

冷え症は東洋医学の得意分野の一つです。もちろん冷えを症状にもつ疾患もありますから、西洋医学的にきっちり鑑別して鍼灸治療の適応かどうかは判断してのことですが…。

実はこの鑑別が大事なのです。私達鍼灸師をはじめ、医療従事者として国から認められている有資格者は、その施術が安全に行えることはもちろん、訴えられている症状の裏に重大な疾患が隠れていないかを鑑別する知識をたたき込まれています。ここが民間の資格の整体等と決定的にちがう所です。

話がそれてきましたのでもとにもどします。冷え症を伴う、肩こりや腰痛等の患者さんが来られたら、貧血や低血圧、四肢末梢の細動脈の疾患等がないかを鑑別してから治療に入ります。東洋医学では「冷え」を病に至る重要なサイン(症状)としてとらえ、大きく4つのタイプに分けて鑑別し、それぞれに治療法が確立していますので「冷え症」と表記します。

 

【東洋医学から診た冷え症のタイプ】

  1. 陽気不足
    陽気とは体を温めるエネルギーのことです。これが不足しているので外からの冷気に弱く、内からも温められない状態です。  多くは消化器系に問題がある人が多く、陽気が作り出せない人に多いです。
    • 良く風邪をひく
    • 冷えると下痢をする
    • お腹が冷える
    • 寒さに弱い
  2. 水分代謝が悪いタイプ
    体に余分な水分が停滞しがちな人
    • 下半身が良く冷える
    • 腰痛・膝痛を訴える人が多い
    • 夜中にトイレに行く回数が多い
    • 耳鳴り等の症状が重ねて出る人が多い
  3. 血液やリンパ液の流れが悪いタイプ
    血液やリンパ液の流れが悪く、多くは生理不順や生理痛等の症状を併せ持っている人が多いタイプです。このタイプの人は上記の2つのタイプを併せ持っている人が多く、頑固な冷え症をおもちの方は大なり小なりこのタイプになります。
  4. 自律神経が失調しているタイプ
    過度のストレス、精神的な悩み、更年期等で発症するもしくはひどくなったタイプ。
    • 冷えとともにのぼせを併せ持っている
    • 不眠
    • ストレスがかかると悪化する

冷え性になる原因

 

健志堂の治療例(冷え症をもつ肩こりの人の場合)

  1. どのバランスが崩れているのかを、脈・お腹の触診・舌の様子等を診て鑑別し、ツボを選択します。
  2. まずは上向きで寝てもらい、ツボを選択します。その都度、脈やお腹の圧痛等の変化を診ながら治療します。
  3. ここで下肢やお腹の冷えがある場合は、温灸(せんねん灸タイプの皮膚に直接もぐさをおかないお灸)や範囲の広い場合は温灸後アロマオイルトリートメントを行い、遠赤外線のドームで温めます。お腹の冷えがある場合は、ビワの葉の温シップを行ったりします。
  4. この段階で肩こりがどの程度改善したかを診て、背面の治療の方針を立てます。
  5. うつ伏せに寝てもらい、背面の鍼灸治療を行います。
  6. この後、症状に合わせてアロマオイルを2~4種類ブレンドし、オイルマッサージと整体が合わさった健志堂オリジナルのアロマオイル整体を行います。
  7. 最後に仰向けでリラックスしていただいて終了となります。

※ その人の症状の状態によっては、⑤の前にストレッチポールを使ったコアコンディショニングを行う場合もあります。